闘病中の子達との自宅での過ごし方

こんにちは!

 

上野の森どうぶつ病院看護師の西です

 

 

今回は抗がん剤後の自宅での過ごし方……というタイトルにしようかなぁと思ったのですが、これは他の病気の看病でも通じるものがあるので、自宅で病気のワンちゃん、猫ちゃんの看病をしている方の参考になれば幸いです

 

ただ、抗がん剤後のことを主体で書いていくのでご了承ください🙇

 

今までの抗がん剤関連の記事はこちら

リンパ腫と闘う。スタッフ犬なぎの現状とお知らせ

抗がん剤治療って実際どうなの?

抗がん剤治療での排泄物の取り扱い

抗がん剤~ビンクリスチン編~

 

 

さて、まずは食事について

 

前回のビンクリスチン編でも軽く書いたのですが、抗がん剤後は副作用でどうしても気持ち悪くなることがほとんどです

なので、食べないのはもはや当たり前!

人間も気持ち悪いときは何も食べたくないですよね

むしろ、食べると吐く自信しかないですよね

 

数日経つと抗がん剤でやられた胃腸の細胞が新しい細胞に入れ替わってくれるので、そうなれば自然と気持ち悪さも取れてまた食べてくれるようになります

愛する我が子が食べないと本当に心配だし、何か食べさせなきゃ!と気負ってしまいがちですが(私がそうでした…)、抗がん剤の副作用の場合は数日後には必ず食べてくれるようになります!

 

なので、それまでは焦らず、食べれそうなものをあげましょう!

なぎが食べ物に興味を持つ素振りを見せたら、パンでもなんでもあげちゃいます

 

しかし、元々持病があって、療法食しかあげちゃいけない子も中にはいるかと思います(>_<)

そういった子は自己判断ではなく、必ず獣医師と相談してからあげるようにしてくださいね

 

 

次に体温

 

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マストアイテム!

抗がん剤を受ける上で体温は非常に重要です!

(人間用の体温計で脇で測っても正しい体温は測れないので、必ず動物用を用意して測ってくださいね

 

何故体温が大事かと言いますと、抗がん剤には骨髄抑制があります。

骨髄では白血球・血小板等の血球成分が作られていて、白血球は細菌やウイルスなどの異物から体を守る免疫機能をもちます。

体を守る大事な白血球が少なくなってしまうので、抗がん剤後の体は非常に感染しやすくなってしまいます

その感染の有無を判断できるので、抗がん剤を受ける子は持っているととても安心です

 

犬、猫の平熱は38℃~39℃だといわれています。

私達の平熱が人によってそれぞれ違うように、ワンちゃん、猫ちゃん達もその子によって平熱が変わってくるので、できれば病院で測った体温ではなく、お家で安静時での平熱を分かっておくと安心ですね

 

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なぎ「因みに僕の平熱は37.3くらいだよ」

低すぎない…?

 

抗がん剤後に

 

水も飲めない

 

下痢をしてしまった

 

何回も吐いてしまう

 

高熱がでている

 

ぐったりしている…

 

等の症状がでてしまった場合。

状況によっては皮下点滴や注射等の対症療法が必要になってきます。

 

なので、抗がん剤を受けた翌日~3日目辺りまでは要観察していただきたいなと思います

 

 

最後に…私が個人的に看病において大事だと思うのは、自分だったらどうしてほしい?を考えることかなと思います。

 

自分が副作用で気持ち悪かったら食事はしたくないし、怠かったら動きたくない。

熱が出たら熱い体を冷やしてほしいし、誰かに傍にいてほしい。

 

動物達は言葉を話せません。

看病において、何をすればいいか分からない!ってときは、自分だったらどうしてほしい?を考えてみて下さい。

 

そうすれば闘病中の我が子とどう接していけばいいのか、分かるかなと思います

 

n2

 

なぎ「不安なときはプロである獣医師や看護師に遠慮なく相談してみてね

 

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