上野の森ブログ

抗がん剤~シクロホスファミド編~

2022年08月05日
皮下点滴

  こんにちは!   上野の森どうぶつ病院看護師の西です   今回はシクロホスファミド(エンドキサン)についてのお話します     今までの抗がん剤関連の記事はこちら →リンパ腫と闘う。スタッフ犬なぎの現状とお知らせ →抗がん剤治療って実際どうなの? →抗がん剤治療での排泄物の取り扱い →抗がん剤~ビンクリスチン編~ →闘病中の子達との自宅での過ごし方     エンドキサンが商品名、シクロホスファミドが薬剤名です。   この抗がん剤はいっぱい種類がある中でも結構古くから使われているそうですΣ(・ω・ノ)ノ   最初はなぎのような悪性リンパ腫に対する治療薬として開発されましたが、今は乳がん、卵巣がん、肺がん等の様々ながんに対して幅広く使われていて、世界的にとてもメジャーなんだとか😳     さて、このシクロホスファミドの投与方法ですが、ビンクリスチンのときと全く一緒です     留置を入れて、血管に入っているのをしっかり確認しながらゆっくり投与していきます。     これだけです!     気になる副作用ですが、骨髄抑制と出血性膀胱炎があります。 ※骨髄抑制はどの抗がん剤にもある副作用です。   特に、シクロホスファミドは尿中で膀胱粘膜を傷つけやすい物質に変化するので、膀胱炎に要注意です!   膀胱炎にならない為には、しっかり水分を取っていっぱい排尿させることがとても大事です!!     なので、膀胱炎の予防の為に、抗がん剤の投与が終わったら皮下点滴にプラスして、利尿剤の注射を打ってもらいます     抗癌剤投与後、皮下点滴してもらっちゃいました 「頑張ったね」といっぱい可愛がってもらってご満悦笑 やっぱり、こういうのって嬉しいですよね     当日~翌々日まで頑張っておしっこをしてもらうので、利尿剤の内服薬も忘れずに持って帰ります! あと、抗生物質のお薬も一緒に     トイレは外派の子は、おしっこをしたら必ず大量の水で流すようにしてください   お家派の子は、片付けるときは必ず手袋をして、自分の皮膚につかないように注意してくださいね…