終末期医療の考え方

上野の森どうぶつ病院の

獣医循環器認定医の諌山です

 

いろいろありまして、こんな題名になりました今回のブログです。

 

というもの我が家の3代目ウエスティ ワラビが実家で息を引き取りました。4代目ラッテに引き続き…です。

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彼、高齢になってもピカピカでハンサムなんですよ。

 

実家の母と相思相愛で、私が飼ったはずなのに、気付いたら母の騎士(ナイト)としてずっと後をついて回っていました。

なので私が実家を出る際にはワラビは実家に残りました。

 

そんなワラビは今年の初め頃より、脳腫瘍を疑うような様子があり、何もしないと2カ月持つかどうかかなという話を母にしました。

 

 

母の答えは何もしない。

 

 

すごく難しい答えですよね。

 

 

 

そんなワラビは6ヶ月頑張り、15歳を迎えました。ですが病魔はワラビの肺を蝕み、肺転移による呼吸不全を起こしました。

 

 

酸素室を用意して、昔からかかっている実家の近所の先生にもしかしたら安楽死を…と言う話もしてきました。

 

ワラビはそこから一週間、疲れて苦しくなっては酸素室へ。

元気になっては母を見張って…(見守って)

食欲がだんだん無くなり、フードの代わりに出てくる贅沢食に舌鼓をうち…

母と一日一緒に居た日、朝ツナご飯を食べ、父が仕事から帰ってきたのを確認してから騎士の役目を譲ったようです。

 

 

 

ウエスティらしいですね。

いろいろ頑固で食欲が最後まであって。

 

 

 

ワラビの死は悲しいですが、病魔に苦しんだ期間が少なくて良かったです。

呼吸が苦しいのも、酸素室に入って元気になったら出せと言っていたり。

生活の質が落ちぬまま、自由気ままに暮らせて

 

 

悲しいけど、後悔はない。

そんな気持ちは、獣医師になって悪性腫瘍を見ているから思う気持ちなのか、年取っただけなのか、ホントに後悔が無いのか

 

 

ホントに後悔が無いのなら、同じように後悔が無い最期を迎えるにはどうすればいいのかなと考えてしまいます。

宗教、考え方、価値観

同じ病気でも同じ死でもきっと想いは異なるんでしょうけど。

 

 

ただ人間よりも遥かに寿命の短い生き物を家族の一員として迎えることは、必ず看取ると言うことが必要で。

 

 

亡くなって寂しいなぁ…でも居てくれて幸せだったなぁ。

 

 

そう思える手伝いをするのが、獣医師の役目だなーとシミジミ感じる事も出来るほど、ワラビは凄く最期までワラビらしかったです。

 

 

 

終末期医療は必ず訪れます。

眼を背けず、この先どうなって行くか、その場合にどうしていくか

是非獣医師と話し合ってください。

 

いつか寂しさが薄くなって、その子との思い出がキラキラした宝箱のような大切なものとして思い出せるように。

 

 

 

 

 

ワラビ。15年、お母さんの警護お疲れさま、ありがとう。お父さんによーく引き継ぎ頼んでおくからね。おやすみ。

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とはいえ寂しいよーーーーー!泣

 

また最近涙腺が緩い諌山でした。

 

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