フィラリアの時期ですよ☆
おはようございます。
上野の森どうぶつ病院の内村です。
当院のある根津駅周辺は、小雨が降っていたのが上がり、暖かくなってきました。
ラッテ「ぬくぬく~」
さて、今日のテーマはフィラリアについてです。
今はネットでも色々と検索できるようになったため、ご存知の方も多いと思いますが、お付き合いください。
まず、フィラリアとは?
フィラリアとは、血が大好きな寄生虫です。
血を吸う蚊に運ばれて、動物の体内に入り、血が集まる心臓を住処にして、成長します。
そして、住処とした心臓でどんどん大きくなったフィラリアは子供を産み、その子供が新たな蚊によって、他のワンちゃんに運ばれていきます。
最も大事なこと!は、フィラリアにかかると心臓に負担をかけることにより、
重篤 (かなり危険) な状態になること
そして、フィラリア症に関しては、
予防できる病気ということです。
時折、飼い主様で
「うちは、去年も、一昨年もやらなかったけど、かからなかったから、いらないわ」
いやいやいやいや、奥さん
フィラリア予防をしていない犬のフィラリア寄生率は、なんと22.7%です
つまり、約5頭に1頭は、フィラリアにかかるんです。
(寄生虫疫学研究グループの報告「神奈川県の保護犬および来院犬における犬糸状虫寄生状況について (2014 JCVIM発表) 」より)
今感染してないのは、周りの飼い主さんたちがしっかりフィラリア予防をしてくれているおかげで
フィラリア自体が少なく、たまたま感染していなかっただけですよ。
病院には様々な病気にかかったワンちゃん、猫ちゃんが来院されます。飼い主様の中には、ご自身の飼い方が悪かったのかと、ご質問される方がいらっしゃいます。
しかし、その方たちの飼育方法に問題はなく、前もって防げるような病気ではないことがほとんどです。
しかし、何度もいいますが、フィラリア症に関しては、
予防すればほぼ100%防げる病気なのです。
防げる病気にかかってしまうのは悲しいですよね゚(゚´Д`゚)゚。
しっかりと予防して、素敵なワンちゃんライフを送ってください。
この幸せな寝顔を守れるのは、あなただけです☆
ここから先はもう少し詳しくなります。
フィラリアの感染経路について
(DSファーマアニマルヘルス株式会社に許可をいただき、サイトより抜粋)
イヌフィラリアは、蚊によって運ばれ、広がっていきます。
いろんな種類の蚊がいますが、身近なところではヒトスジシマカやアカイエカが多いです。
蚊を介した感染のステップ
蚊が、フィラリアに感染しているイヌの血液を吸うとき、
血液中の子虫 (ミクロフィラリアといいます) を一緒に取り込みます。
これにより、ミクロフィラリアは蚊の体内に入ります。
ミクロフィラリアは、蚊の体内で2回脱皮すると、イヌへの感染能力を持った幼虫 (感染幼虫といいます) になりますが、
そのためには一定の気温が必要です。
寒い冬の間、予防しなくてもよい期間があることは、このためです。
感染幼虫に寄生された蚊が犬に吸血するとき、その刺口から犬の体内にミクロフィラリアが入り込みます。
この時点では、犬の体内に侵入しただけで、感染したことにはなりません。
当然ながら、犬にまったく変化はありません。
そして、体に侵入したフィラリア虫は半年ほどかけてゆっくり成長し、最終目的地である心臓にたどり着き、様々な症状を引き起こし、場合によっては死に至ることもあります。
DSファーマさんのサイトにて、よりわかりやすく動画でまとめてあるので、ご覧下さい。
動画の中でも、多少紹介されていましたが、
フィラリア予防薬は、フィラリアが動物の体内に入り1ヶ月ほど経過し、
成長したフィラリア虫に対して、最も効果を発揮します。
そのため、内服の飲む目安としては、蚊が出始めて1ヶ月後から開始。
蚊が出なくなってから、1ヶ月後まで飲む。と覚えておいてください。
本来、気温等の細かい条件がありますが、上記の方法でほとんど問題はありません。
そのため、沖縄などは年中予防になりますが、当院のある地域では、
5月末~12月末で問題ありません。
その他、ご興味のある方は、当院までお伺いください。
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上野の森どうぶつ病院
http://www.uenonomoriah.com/
住所:東京都台東区谷中1-5-11
ディアプラザ根津B1F
TEL:03-5832-9991
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