異物にご用心!! 嘔吐、消化管閉塞を起こす‟ひも状異物”

こんにちは
上野の森どうぶつ病院 院長の内村です。
立秋を過ぎ、少し涼しい日も見られるようになってきましたが、
まだまだ暑い日が続きますので、熱中症などにはお気を付けください。
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上野の森の真っ白コンビは、涼しい病院の中でぬくぬくしていました。
この時期、夏祭りなども各地で行われるせいか、よくある問い合わせが
「異物を食べましたが、大丈夫でしょうか?」
というものです。
中でも多いのは、
・焼き鳥の串
・〇ンタッキーフライドチキンの骨
・乾燥剤
・観葉植物などの植物
・玉ねぎの入った料理
・おもちゃ
などなど。かなり注意していても、盗食されることもあります。
「え?、なんでこんなもの飲み込むの」
ということを経験した方は少なくないと思います。
えー、恥ずかしながら、うちでも猫に玉ねぎとニラの味噌汁を盗食され、ワイン色のおしっこが出たことがあります。
玉ねぎ中毒による溶血性貧血
植物や乾燥剤などは、成分によっては問題ないものもありますが、楽観視せずにその都度動物病院にお問い合わせください。
一般にはあまり認知されていません?が、獣医が一番嫌がる異物が、題名にも上がっている
ひも状異物です。
裁縫用の糸、あやとりの紐、長い輪ゴムなどが代表的になります。
猫ちゃんがまた、これらを好んで咬み咬みするんですよねー。
当院で手術した異物除去ででてきたものを紹介します。

*手術の写真があります。ご注意ください*

ワンちゃんから、こちら
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このでてきたものを確認するために水で洗ってみました。
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おもちゃのひも、おもちゃのスポンジ、犬や人の毛が絡まってひも状に連なって異物になったものです。
色々なものが絡まったもので、珍しいひも状異物のパターンといえるかもしれません。
猫ちゃんでは、こちら
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かなり大きな塊がでてきて驚きました。
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飼い主様が飲んだと思っていたのは、左端の赤いビニール紐だったのですが、それ以上のものが入っていました。
こちらも水で洗って確認です。
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靴紐?パーカーの紐?のようなものと、毛などが絡まり合っていました。
これがお腹の中にあったら、気持ち悪くて吐きたくなりそうですね。
ひも状異物の一番怖いところは、単純な閉塞を起こして、食べ物がつまるだけではなく、
紐に沿って腸が縮こまることにより、血液がまわらなくなり、壊死を起こしたり、腸が裂けることもあることです。
おもちゃなどは、遊び終わりの時間を作ってあげて、飲み込まないように注意してあげてください。
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シラタキ「え、玉ねぎなんて食べてないし、洋服のファーなんて、食べないよ。」

 

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