獣医さんになりたい方へ

こんにちは

上野の森どうぶつ病院 の内村です。

雨ばかりだった天気もひと段落し、また暖かくなり始めましたね。

今回のテーマは「獣医になる方法」です

獣医になるための心構えやスキルではなく、単純に獣医になるにはどうすればいいかという内容です。

動物を飼うために必要なことやトリビア的な話はないので、

興味のない方はここから先は見ても得することはありません (~_~;)

獣医的に面白い話は、副院長のブログをどうぞ☆

設備紹介ーレントゲンー

胃拡張・胃捻転症候群

不凍液のお話

このテーマを何故書こうかと思ったかというと、

昨日栃木県の黒羽中学校の生徒さんが、社会見学に当院を尋ねてくださいました。

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開業してわずか1年の当院が見学先に選ばれた理由は、

獣医に興味がある生徒さんと

トリミングに興味がある生徒さんがいたため

両方行っている上野の森どうぶつ病院が選ばれたそうです。

黒羽中学校の生徒さんからの質問の中で、『獣医さんになるにはどうすればいいのですか?』

というご質問がありました。

また、以前に当院で行ったお医者さん体験イベントに参加してくださったお子さんが

なんと!獣医になることを決めてくれたそうです。

すごく嬉しく思い、ちょっとでも参考になればと思い、ブログに書かせていただきました。

お医者さん体験イベントの様子はコチラをクリック → お医者さん体験1  お医者さん体験2

獣医さんになる方法は至ってシンプルです。

①高校を卒業する (大学受験資格を得る)

②獣医大学を卒業する

③獣医師国家試験に受かる

これだけです。こうやって書くと、簡単そうに見えますね。

それでは、詳しく紹介して行きましょう

獣医になるために その1

獣医師国家試験を受ける方法を探そう

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ラッテ「この辺に国家試験の秘密が…」

まず、なんといっても獣医師になるためには、獣医師国家試験を受けなければなりません。

そして獣医大学を卒業することで国家試験を受けるための受験資格が得られます。

どこかの循環器認定医を持っている女性獣医師さんは、大学に入らずに獣医師国家試験を受ける方法を

本気で探した (笑)そうですが、そんな方法はなかったそうです。

そんな無駄な時間は過ごせないので、まずは自分にあった大学を探しましょう。

獣医になるために その2

獣医大学を探そう

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ガルボ「あんなところにも獣医大学が!?」

獣医学部や獣医学科を備えている大学は限られています。これが獣医になるための高いハードルになっています。

同じ6年制である薬学部などは全国に66校ほどあるのに対して、獣医学部は全国で16校

定員は国立約30~40名 私立約80~120名

毎年獣医学部獣医学科に入学できる人数は、約1000名です

全国の受験者数が50万人以上いることを考えると狭き門になります。

国立

北海道大学 (北海道)   帯広畜産大学 (北海道)  岩手大学 (岩手県)  東京大学 (東京都)  東京農工大学 (東京都)

岐阜大学 (岐阜県)  大阪府立大学 (大阪府)  鳥取大学 (鳥取県)  山口大学 (山口県)  宮崎大学 (宮崎県)  鹿児島大学 (鹿児島県)

私立

酪農学園大学 (北海道)  北里大学 (青森・神奈川県)  日本獣医生命科学大学 (東京都)  麻布大学 (神奈川県)  日本大学 (神奈川県)

大学の中でイレギュラーというか、特徴があるとすると、

東京大学は、入学した後成績が良い順で学科が選べるらしく、大学での成績がよくないと獣医学科のある農学部に入学しても、

獣医学科に入れない=獣医になれないということがあります。

北里大学は、1年の時は、神奈川のキャンパスにいるのですが、2年生から青森のキャンパスになります。

東京や神奈川などにお住まいで実家から離れたくない方は、選ばない方が無難でしょう (笑)

また、獣医学部のある大学で獣医学科以外の学科に入っても、成績がよいと獣医学科に編入できることがあります。

麻布大学や日本大学にはその制度があります (すみません、他の大学はあるかもしれませんが調べられていません)

獣医になるために その3

学費をなんとかしよう

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銀ちゃん「僕に愛の学費を恵んでください」

どの大学に行くにしてもネックになってくるのが学費になると思います。

獣医、医科歯科、薬学大学以外の場合

国公立大学で約60万円前後×4年間 (240万円)

私立の大学で約80−100万円前後×4年間 (320−400万円) の学費が必要になります。

獣医大学の場合、

国公立大学で約80万円前後×6年間 (480万円)

私立の大学で約160-200万円前後×6年間 (960-1200万円) の学費が必要になります。

もちろん学費は一括で支払うわけではありませんので、奨学金などを利用して支払って行くこともできますが、

学費以外にも大学に通う以上お金はかかりますので、奨学金だけではなかなか難しい部分があります。

バイトに明け暮れて、勉学がおろそかになっては本末転倒です。

ご両親にお願いして、学費を工面してもらいましょう。

そのためには、

『お母さん、太ったね』とか

『お父さんのものと一緒に洗濯しないでよー』とか言わずに、ご両親のご機嫌を取っておきましょう (笑)

獣医になるために その4

勉強しましょう

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ガルボ「勉強しすぎて、目が疲れるぅ」

勉強に関しては他の誰かがやってくれるわけではありません。

とことん頑張りましょう。

色々な科目が頑張れれば、選べる大学も増えます。

特に国公立大学は、英語・数学・理科・社会・国語と総合的な学力が求められます。

私立大学では、英語・数学・理科 (生物学、大学によっては物理や化学受験も可) が必須になってきます。

僕が受験したときは、国語などの教科でも受験出来る大学はありましたが、私立だけを考えるのであれば、

英数理の3科目に集中した方がよいでしょう。

推薦入試などもありますが、推薦の場合普段からの成績+英語の小論文等が必要になるので、

どちらにしても普段から勉強をしていた方がよいでしょう。

(推薦を受けるほどの成績のなかった僕がいうのも説得力はありませんが…)

獣医師国家試験は約8割の合格率ですが、

問題数は膨大で内科、外科、公衆衛生、微生物学、解剖学、繁殖学など科目も多いです。

国家試験を通るにも勉強が必要です。

長々と書きましたが最初に書いた通り、

①高校を卒業する (大学受験資格を得る)

②獣医大学を卒業する

③獣医師国家試験に受かる

この条件を満たしていれば、だれでも獣医さんになることは出来ます。

そうです、このブログを読んでくださったあなたにもなれるんです。

年齢制限はありません。

僕が日本大学に通っていた頃、

10歳以上年上の同級生がいたり、二つ以上学年が上だった先輩が同級生になったり、

予備校で古文を教えていた下級生がいたり。

色んな人がいました。

少しでも獣医になりたい気持ちがあるのであれば、今からでも遅くありません。

決して給料は高くなく、汚れることも噛まれることもある大変な仕事です。

ですが、それ以上に元気な動物の姿に、笑顔の飼い主さんに満足感が得られる素晴らしい仕事だと思っています。

もし、ご興味があればコチラ側にどうぞ。

アドバイス、ご相談はいつでものります。

 

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